レッスンをより充実させるために、生徒たちと日常の出来事をシェアする時間を大切にしています。今回は、その中でのちょっとしたエピソードをお話しします。
レッスン前の恒例の質問
レッスンが始まる前には、毎回生徒たちにいくつかの質問を投げかけています。
- 学校での出来事
- 前回来たときから今日までにあった素敵なこと
- 今日の気分
- レッスンで何をやりたいか
このやりとりは、生徒の気持ちをほぐしながら、その日のレッスンに自然に引き込む準備としてとても重要な時間です。
「困っていることはないけど、わからないことがある」
いつものように「最近困っていることはない?」と聞いてみると、ある生徒がこう答えました。
「困っていることはないけど、小数がわからない。」
この答えを聞いたとき、かわいいなと思うと同時に「わからないこと」と「困っていること」の違いについて、ふと考えさせられました。生徒にとって、「困っている」とは感情的に悩んだり、解決を急いで求めたりする状態を指すのかもしれません。一方で、「わからないこと」は、ただの学びのプロセスとして、そこまで深刻ではないという感覚があるようでした。
生徒の言葉から学ぶこと
この会話を通じて、私自身も多くを学びました。
- 「困っていること」への問いかけが安心感を生む
生徒にとって、何でも話せる雰囲気が日常の些細なことも共有するきっかけになるようです。 - 「わからないこと」は前向きな課題
生徒にとって「わからないこと」は、自分で克服しようとする意欲を引き出すものであり、必ずしもネガティブなものではないようです。
柔軟に組み立てる授業
- 私のレッスンは、どんな時でも「その日の困ったこと」を解決することを中心に進めています。事前に準備した内容があったとしても、生徒が直面している課題に合わせて調整するのが基本です。その調整ができるのはこれまでの長い経験の賜物であると自負しています。そこにこだわりたいので個別対面のレッスンを大切にしています。だからこそできる寄り添うレッスンだと自信を持っています。
次回への楽しみ
次のレッスンでは、生徒が「困っていること」や「わからないこと」をもっと楽しくシェアできるよう、工夫を続けていきたいと思います。もしかすると、次は「こんなにわかるようになったよ!」という報告が聞けるかもしれません。
日常の出来事の中に学びの種がたくさんあることを、改めて実感した一日でした。